京都げのむ 吉永健一の感想

以下、吉永さんの京都げのむの感想を抜粋します。

すでにスタッフからいくつかコメントが届いていますが、
あらためてレヴューを記しておきます。

今回は、京都の学生有志の集まり
「京都CDL(京都コミュニティ・デザイン・リーグ)」と、
その機関誌『京都げのむ』の中心メンバー柳沢さん、渡辺さんを
ゲストにむかえてのarchitects' BARでした。

「京都CDL」は京都の建築を学ぶ学生たちが学校の枠を超えて、
京都の建築やまちについて考える集まりです。

彼らの活動の大きな軸は「『京都らしさ』を問い直す」ということのようです。
それは、神社仏閣や町家による町並みなど、お決まりの京都とは違う
「京都像」を見出すこと。
学生ならではのフットワークの軽さ、有り余る体力を活かした人海戦術、
そして発展途上ならではの斬新な発想を活かした膨大なフィールドワークは、
さまざまな興味深い「京都像」を浮かび上がらせていました。

雑誌『京都げのむ』はそんな5年にわたる活動記録を中心に編集されています。
京都の有名な建築に値段をつけたり、銭湯や墓地をデータベース化したり、
京都を記録し続けながらひたすら縦断横断するなど、他に類を見ない
京都のオルタナティブアーカイブを産み出していました。

そして、次号になる第6巻は今までの集大成、かつ次への展開のはじまりと
なるものになりそうです。これは期待大です。目が離せません。


京都で、何回もシンポジウムを重ねてきた「京都CDL」も、
5年間の活動をこれだけまとまった形で、しかもアウェーとなる大阪で
話をしたことはなかったと思います。そんな彼らにとって今回のイベントは
有意義なものだったに違いありません。
彼らの思いが伝わったのか、持参した50冊ほどの『京都げのむ』
バックナンバーはあっという間に売り切れてしまいました。
けんちく本を作っている人たちに発表の場を与え、より多くのひとに
思いを伝えるという、けんちくの手帖の役割は十分に果たせたようです。

イベント後、柳沢さん、渡辺さんには感謝の言葉をかけていただきましたが、
わたしたちスタッフもこんな充実感を味合わせてくれたお二人に感謝感謝です。

この気持ちを忘れず、『京都げのむ』に負けないように、「けんちくの手帖」も
がんばらねばと決意を新たにした一夜でした。

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